技術チャレンジプレゼン

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この記事は GRIPHONE Advent Calendar 2021 1日目の記事です。

CTOの川村です。今回は弊社で実施している『技術チャレンジプレゼン』という施策についてご紹介します。

技術チャレンジプレゼンとは

プロダクトをより良くするための『技術チャレンジ』を発表する場
として、2020年の10月に始めた施策です。新しい半期が開始するタイミング(弊社では4月、10月)に実施しています。

『技術チャレンジ』は、新技術の導入・技術課題の改善・開発フロー改善などを指します。

実施の背景と目的

弊社ではゲームを開発・運用していますが、特に運用フェーズでは日々のコンテンツアップデートが非常に重要です。コンテンツ追加や機能改修に日々取り組んでいると、プロダクトやチームの改善に対する技術面からのアプローチが疎かになってしまうことがあります。また、それがエンジニアの成長機会減少にも繋がってしまいます。

そういった状況に陥らないよう、少し立ち止まって頭のリソースを割いて考える機会を置いてみてはどうか、と考えました。

この技術チャレンジプレゼンを通して
技術チャレンジを考える機会を作り、
技術チャレンジを宣言し、 
技術チャレンジを実践する文化を作る。

その結果、より良いプロダクトが生まれ、個人の成長も加速する、ということを目的としています。

概要

※弊グループ会社の一つである株式会社QualiArtsで実施されていた『ギジョプレ』という施策をベースに設計させていただきました。

各プロダクトのサーバーチーム・クライアントチーム・SREチームそれぞれで、半期に取り組む技術チャレンジを議論し、内容を決定します。
(今年の10月に実施した際は、サーバーとクライアントで一緒にチャレンジしたいことがあるということで、2チーム合同でチャレンジを決めてくれたケースもありました。)

チャレンジ内容に関するプレゼン資料を作成し、それを発表する会議を設けます。会議にはエンジニア全員とプロデューサーなどが参加し、各プロダクトでどんなチャレンジをするのか知ってもらいます。

プレゼン資料の内容

共通項目として、下記を盛り込んでもらっています。

①前回のチャレンジ内容の振り返り(実行したチャレンジと、どんな成果が出たか)
②半期末までで取り組む技術チャレンジが何か
③現状がどういう状態で、チャレンジ後にどうなるのか
④チャレンジのメリットは何か
⑤そのチャレンジの担当者(どういった体制で取り組むのか。一人でも複数人でも可)

やってみてどうだったか

エンジニアからもらったフィードバックをいくつか取り上げてみます。

良い点

・普段は業務で頭がいっぱいになってしまいがちだが、意識的に新しい技術に挑戦しようという良い機会になる
・足元の業務ではなく、少し先に向かってやるべきことに意識を向けられる
・チーム内外にやっていくことを周知できる
・エンジニア以外に向けて宣言することで、技術的な挑戦の大義名分が出来、動きやすくなる
・技術的負債や潜在的な課題に対して改めて向き合う機会ができる
・チーム皆で目標を立てて頑張るというのが良い

課題

・現状はエンジニアだけでやってるので規模が小さくなりがち
・発表したことの進捗のフォローアップがあるとより良くなりそう?
・挑戦をしていく仕組みや進捗確認などは自助努力のため、内容によっては進めづらいことがある
・半期という長いスパンの中で優先度が下がってしまうことがある

まとめ

エンジニアの皆さんが理解を示し、しっかり取り組んでくれていることに感謝しています。課題は改善しつつ、半期中のイベントサイクルに定着させたいと思っています。

宣言したチャレンジを実行するのはやはりなかなか大変ですし、状況が変わることもあるためやりきれないチャレンジも出て来ますが、それを残念がるよりも達成出来たチャレンジを喜ぶスタンスで。

今後も継続して実施し、会社全体の成長の一助としていけたらと考えています。