Unite Tokyo 2018レポート

Yasuhiko UsuiPosted by

こんにちは!クライアントエンジニアをやってる臼井です。

東京国際フォーラムで開催されたUnite Tokyo 2018に参加してきました。今回はそれについて書こうと思います。

Unite Tokyo 2018とは?

Unite Tokyo 2018 は、Unityユーザーのためのテクニカルな講演やブース出展が数多く行われる、国内最大のUnityカンファレンスイベントです。Unity本社からゲームエンジンを開発している精鋭スタッフも来日し、Unityの最新機能解説をはじめ様々な講演が行われます。

http://events.unity3d.jp/unitetokyo2018/index.htmlから抜粋

年々規模が大きくなり、今年は去年より1日多い3日間を通しての開催となっていました。講演については、同じ時間帯に複数の会場で同時に行われ、全てに参加する事は出来ません。なので事前にタイムテーブルを確認し参加したい講演をピックアップしておき、それ以外の講演については後ほど公開される資料や動画を見たり、複数人で行き、それぞれ別々の講演に参加した後で共有し合うというのがオススメです!

グリフォンではUniteが開催された次の週に、CyberAgentグループのゲーム子会社で集まってLT会を開催し情報共有を行いました。会社の垣根を超えて気軽に情報共有できる場があるのは良いですね!

 

さて、ここからは個人的に参加した講演や展示ブースについて書いて行きます。

講演内容

講演内容では『Addressable Asset System』『新しいリソースマネージャーの使い方』『アセット関連の新ツール』が話されていました。これまではプロジェクト毎に独自のリソース管理クラスを作ることが多く、中でも参照カウントによるリソース管理、ResourcesとAssetBundleを意識しない形でロードする仕組みを都度作っていたのですが、この辺からやっと解放できる印象をうけました!あとはプロファイラの追加も個人的にはすごくありがたい追加でした。正直もっと早く出して欲しかったですが・・・。

アカとブルーの開発事例から具体的な最適化について詳しく話されていました。何を最適化するのか、いつ最適化を行うのかという内容から、CPU負荷、GPU負荷、GCを抑えるためにはといった形で幅広く最適化について話されていたので、シューティング以外のジャンルでも役に立つかなと思います。

ユニティちゃんトゥーンシェーダー(UTS2)の特長から始まり、HighColorMask、RimLightMask、OutlineSampler、Edge、Emissiveといった内容をキャプチャ画像を交えて話されていました。UTS2ではかなりリッチな表現ができ工夫次第で工数を殆どかけずに高クオリティなものが作れそうだなと感じました。

中国でのヒット、収益化についての内容で予期せぬヒットから生じた業務支障の裏話や、ダウンロード数の約8割が中国で、Unity Adsを使ったタイトルでゲーム別月間収益額1位!!という驚愕の内容が盛りだくさんでした。立て続けにヒット作がでているので、ヒット作を作るにはという内容も聞けるかなと期待していたのですが、『なぜヒットしたのか』についてはわからないとの事でした・・・。

この他の講演についても、資料や動画が公開されているので興味があるものは一度目を通しみては如何でしょうか。

 

展示ブース

携帯電話を使って、世界を旅するアドベンチャーゲームで、元々はLove2Dというゲームエンジンで作成したものがあったが、Unityは情報が多い事やAssetStoreが充実している為、本当に注力したい箇所に時間が使える等、メリットが沢山あり、Unityに置き換えをしているとの事でした。ブースではUnityEditorを実行して動作しているものを見させて頂きました。

白い画用紙に動物を描きタブレットで撮影すると、良い感じでボーンアニメーションしてくれるという内容で描画部分にUnityを使用しているとの事でした。とても面白い取り組みでブースでは来場者の方が描かれた絵がモニタに映し出されていました。

UnityでWebGLビルドしたものを無料でアップロードできるサイトで、既に沢山の作品がアップロードされていました。気軽に作ってアップロードできる環境を提供してくれているのはとても便利で、WebGLという所も良いですね!

この他にも沢山の展示ブースがあり、1つ1つに時間を割こうと思うと、講演の合間や昼食休憩だけでは回りきれないので、展示ブースだけを観る日があってもいいかなと感じました。

 

まとめ

今年はUnityの新機能についての情報も多く、またVR/AR/XRやゲーム以外のコンテンツも数多くあり、業務で触れる機会がない情報も沢山あって、とても良い刺激になりました。最近では、講演資料や動画がすぐ公開される為、実際に足を運ぶメリットが少ないと感じる方も多いと思いますが、講演に参加するだけでなく、

  • Unityなんでも相談所
  • 展示ブース
  • 講演者のQ&A
  • 懇親会

といった交流をする場も沢山あるので、迷ってる方や興味がある方は、来年是非、足を運んでみてください!